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2008/05/28 VOL22 旅の迷人in鹿児島県 その3 |
前回までのあらすじ 心身ともに疲れたオレは鹿児島へ一人旅に出かけた。この旅がキッカケで歳を取るにつれ失われてきた「熱きモノ」でも見つかれば・・・、と思ったが、初日にして酒を浴びるほど飲み、キャバクラで豪遊するというハレンチ極まる行動をしてしまい一日が過ぎてしまった。が、しかし、まだまだ旅は続くのである。 二日目の朝、昨日あれだけ飲んだにも係らずスッキリと目が覚めた。二日酔いなど微塵も感じられない爽やかな気分だ。 オレはベッドに横たわりながらテレビの電源を入れ、目を覚まして1分と経たずに有料チャンネルを鑑賞していた。これぞ旅の醍醐味というものである。 しかしいつも思うのだが、こういうホテルで放送されてるモノってクソ過ぎるものばかりだな。 今回もそうだ。映像が十数年前に作られたような感じで出演者というのがとにかく酷い。 まず女がブス過ぎる。もう、ブスを通り過ぎてカワイイな?って思えてくるくらいだ。それに女子高生って配役にも係らず、どこをどう見ても中年のオバハンで、そいつが無理矢理セーラー服を着ながらファックをしているので、どこかの宗教団体の発狂した信者に見える始末・・・。 ま、そんな香ばしいやり取りが朝からあったのだが、今日の天気は快晴。済みきった青空を眺め、オレは予めレンタカーを予約していたので営業所がある駅前に向かった。本日は薩摩半島へ行く予定だ。 手続きを済ませ車に乗り込んだオレは、指宿スカイラインを颯爽と走り、知覧まで一気に走りぬける。インターを降り数キロ走ると武家屋敷群という看板が目に付いたので、まずはここから観光だ。 駐車場に車を止め、少し歩くとこんな橋が、 こかんばし こういった珍しいネーミングの建物や看板などを見つけると、必ず写真に撮りたがるヤツがいるが、何を隠そうオレがそれである。 通りの奥へと移動すると、武家屋敷らしき建物が幾つか建っていた。 建物の中に入れたので何軒かこういう屋敷を見て回ったが、全くもってつまらん事に気が付いた。もう既に飽きた。 駐車場に戻る途中、観光案内のパンフレットで気になった所があったので寄ってみると、あの「富屋食堂」である。 パチスロばかりやっててこの食堂を知らないという奇特な輩のために少し説明しようと思ったが、面倒になったので自分で調べてくれ。最近では石原慎太郎氏脚本の映画がビデオで出てたと思う。 ちなみに、現在は食堂として営業はしておらず、戦時中の記録などを展示する資料館になっている。また、隣では鳥濱トメさんの孫が「富屋旅館」という旅館を営業されていた。 一通り見学した後、次は特攻記念館に移動。 館内は撮影禁止だったので写真は無いが、噂に聞いていた通り涙を流さずにはいられなかった。出撃前に送った両親への手紙、幼い子供へ宛てた手紙、兄弟に宛てた手紙など、そのどれもが当時の壮絶さを物語っている。 館内では鼻をすする音だけがこだまし、場の雰囲気を壊すような下品な輩もいない。高校生位の団体がいたが、皆、静かで熱心に見学し、ノートに一生懸命手紙や遺書を書き写している生徒さえいた。 今時のアホな学校では修学旅行で韓国だのアメリカだの行くらしいが、もっとこういう所へ行くべきだと思う。 特攻記念館を後にしたオレは再び指宿スカイラインに乗り、次の目的地、「池田湖」へ向かった。 九州一大きいこの湖は、大ウナギが生息している事で有名だ。また、昭和59年には恐竜のような化け物が地元住民によって目撃されテレビでも中継されたらしい。 湖に着いたオレは、レンタルボート屋にその大ウナギが飼育されているという情報を得たので、行ってみることにした。 ボート屋には浴槽くらいの大きな水槽が3つあり、覗き込んでみるとそれぞれの中に巨大なウナギが入れられていた。 ウナギの横にいる魚はニジマスで、大ウナギのエサだ。とにかくデカい! しばし休憩の後、湖を横目に車を走らせると薩摩半島最南端に位置する「開聞岳」に到着。 開聞岳とは特攻隊員達が本土と別れる際、最後に拝んだといわれる鹿児島の富士と呼ばれる標高1000mほどの山だ。海辺にそびえたつ開聞岳を眺め、当時の特攻隊員達はコックピットからどんな気持ちで見いたのだろうか・・・。それを思うと胸が締め付けられる思いだ。 そのような時に、先程から「本日のイベント機種!」とか、「高設定多数!店長オススメ機種は・・・・・」といった必死なメールを送ってくる不届き者がいるが、こういう文面を見ると心底嫌になる。死ねや!! さて、ここ薩摩半島最南端には「長崎鼻岬」と呼ばれる公園とチョットしたミニ動物園が開放されており、少しばかり散策してみることにする。 海辺に出てみると遊歩道が整備されており、砂浜へも自由に行き来できるようになっていた。この砂浜は海亀の産卵地としても有名らしい。 海を眺め、開聞岳を眺めながらの心地よい潮風が何ともいえない。今ごろ職場ではグズグズ言いながら小童共が仕事している頃だろうが、ゆっくりと時間が過ぎてゆくこの地は俗世界とは全くの別世界である。 沈みゆく太陽を眺め、己の人生を今一度見つめ直したところで本日最後の目的地、指宿名物の砂蒸しに入るためこの地を後にした。砂蒸し風呂がある場所までは車で10分ほど走れば到着するが、明るいうちに移動する事にした。何事も余裕を持って行動する事が旅を楽しむコツである。 南国風な木々が植えられた綺麗な道路を走り抜けると目的地に到着だ。 砂をかけてくれるオッサンに誘導され、早速砂に埋るオレ。顔だけ出して体ごと埋るわけだが思ったよりも砂は熱く、5分も過ぎれば汗も出てくる。低温火傷でもしてるような感覚である。 温泉を出たオレは今日の観光を振り返りながら冷えた缶コーヒーとタバコで一服し、ホテルのチェックインやレンタカーの返却もあることから鹿児島市内へと向かった。 途中で寄った「道の駅、指宿」で休憩をとり、タバコを吸い潮風を受けながら一人黄昏る。 沈む夕日をバックに男一人旅という設定・・・、女子大生あたりが卒業旅行かなにかで今のオレに出会ったら間違いなく一目惚れすることだろが、この場に女子大生はおろか女性というものが存在しない。この場に居るのはオレと小汚い野良犬のみである。残念だ。 2日目の観光を全て終えたオレは車に乗り込み、きらびやかな夜のネオンが眩しい鹿児島市内へと向かった。 ・・・・続く |
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