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2006/06/02 VOL 5 パチスロ迷人 オマケチャッカー |
今時のホールで働く人たちは皆、制服もパリッと揃え礼儀正しく挨拶をしたりする。深々と丁寧に挨拶をするその光景は十数年前のホールと比べると大変な変わりよう。まあ、中には、「オマエそれやり過ぎじゃねぇの?」っていうくらいの挨拶をしたりする所もあるけど。 さて、本来のサービス業精神を取り戻すかの如く変わってしまったホールだが、もう一つ大きく変わった事がある。まあ、これはオレの狭い視野の範囲で思っていることなのでアレだが、十数年前のホールと今のホールとではオレの中で大きく変わった事がもう一つだけある。 最近のパチンコ屋って、おばちゃんの店員っていなくないか? オレがパチンコを始めた今から十数年前は、パンチヘアーのおっさん店員に混じり、オバちゃんの店員が数人いた記憶がある。主な仕事は景品交換をしたり業務放送をしたり、時には台のガラスを開け釘に挟まった玉を取り除いたりしてたが、最近のホールでは若い店員ばかりで、おばちゃん店員はまず見ない。 昔のパチンコ屋って「住込みで夫婦共働き」っていう人達が結構いたりして、まあこういう事からオバちゃん店員がいたものだが、今では若い店員がきちんと挨拶し、ホール内では若いネーちゃんが見えそうで見えない服を着てコーヒーを振舞ったりと雲泥の差がある。 で、前置きが長くなってしまったが、今回の天国話とはこのオバちゃん店員にまつわる話である。 ホールの主力機種の一つにデジパチがある。今だとCR機ばかりで埋め尽くされているが、今から十数年前はオマケチャッカー付きのデジパチが主流であった。オレもよくやったものだ。 これは数字なんかが揃って大当たりになるとアタッカーが開くのだが、1Rで10発入るとアタッカーが閉じるという仕様は今のCR機と大体同じ。が、繰り返される回数というのは10Rまでであった。これは普通に打っていたら出玉も少ない。 そこでメーカーが知恵を絞り、このアタッカーが開いた時にアタッカーの端に玉が弾かれ普段は絶対入らない入賞口へ誘導されるように仕向けられていた。これによって出玉というのは台によってバラツキがあるものの、けっこうな出玉が保証されてた。確かこれの一号機は平和の“レーザースペーシー”という台だったと思う。 んでまあ、そんなパチンコをやっているとどうしても玉が釘にひかかったり詰まったりする時ってある。店員を呼んで玉を取ってもらい、サービスとしてヘソチャッカーに2、3発入れてくれるなんて事がほとんどだった。 しかし、オレが通ってたホールの一つに、このサービス玉を30発くらい入れてくれるホールがあった。他の店では大体2、3発、多いところでも保留4個点灯までだった。ところが、この店は違った。サービスとしてドボドボとヘソチャッカ−に入れるのである。 当時、ヘソチャッカーというのはほとんどの台が7個戻しの入賞口だったので出玉自体は大した事はない。それでもこのサービスは大変嬉しかった。玉がどこかにちょっとでもひっかかるものならすぐに呼び出しランプを押したものだ。 で、ある日のこと。何時ものようにデジパチを打ってたら、玉が風車の上に止まったので、すぐに打つのを止め、呼び出しランプを押した。風車の上に乗っかっただけで全然ひっかかりとかではないのだが、当時はそんなことは考えることなく普通に店員を呼んでいた。 待つこと数分、呼び出しランプに反応してやってきたのはオバちゃん店員であった。早く来てくれ、来ないと風車から落ちちゃうじゃないか、とハラハラした気分で待っていたがこれで一安心。盤面の風車を指差し、あたかも玉がひっかかったようにオバちゃん店員にアピールするオレ。 指差したほうを見たオバちゃん店員は小さくうなずきガラスを開け、玉を取ると上皿に置かれた玉をザクッと一掴みし、その玉をドボドボと入賞口に入れてくれた。オマケチャッカーの入賞口へ! オレはビックリした。いや、他の店員は7個戻しのヘソ入賞口へ入れる。7個戻しのため沢山入れてくれてもせいぜい上皿が埋まるくらいだけだ。しかし、このオバちゃん店員だけは何故かオマケチャッカーの方へ入れるのである。 オマケチャッカーの出玉は13個戻し。つまり、ヘソへ入れた場合の出玉はせいぜい上皿を隠すくらいだけだが、オバちゃんが入れるオマケチャッカーに入れた場合は上皿は勿論、下皿にもジャラジャラと玉が出てきて、投資が大きく抑えられた。 (おっ、これはいい!玉がひかかったら毎回あのオバちゃんを呼ぼう) こうしてオレは女神なオバちゃん店員を見つけ、何かとサービス玉を受けるようになった。オバちゃんにしてみれば、ヘソだろうがオマケチャッカーだろうがどうせ入れるのならどこでも同じと考えていたのだろう。出玉にしたら約2倍もあるのに・・・・・。 そんなこんなでわずかばかりのサービスを受けていたが、残念な事にオバちゃんは半年もしないうちに店を去ってしまった。自己都合で辞めたのか、はたまたクビになったのか、どこかへ行かなければならない理由があったのか、今では知る由もないが、古き良き時代の一幕だったと感じている。 まあ、オバちゃん店員の行動にもビックリさせられた訳ですが、一番ビックリした事は、「オレの美味しかった話ってこの程度?」ってことに今さらながら気付いた事である・・・・・。 |
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